校長あいさつ

本校は、令和3年4月に開校し、創立4年目を迎えた施設一体型の義務教育学校です。
本校は、義務教育9年間を一体的に捉え、指導の一貫性、学びの系統性を重視した特色ある教育活動を展開しています。はじめに、義務教育学校の特色を生かす基本的な考え方を2つご紹介します。
1つ目は、「多くの教職員の目で児童生徒の個性を見抜き、伸ばす」ということです。本校は、85名の教職員が配置されています。各ステージの教職員が中心となって当該ステージの児童生徒一人ひとりを見守り、指導・支援をしていくことにより、児童生徒の個性を伸ばしていきます。
2つ目は、「異年齢による互恵的交流を行い、児童生徒の豊かな心や社会性を育てる」ということです。本校は、1年生から9年生まで、778名(4/7現在)の児童生徒が一つの学び舎で生活しています。多様な児童生徒のふれあいを通して、互いの個性を認め、他者を価値ある存在として尊重する心や態度を育てていきます。

上記の基本的な考え方をもとに、以下の特色ある教育活動を展開しています。
1つ目は、「2(1~2年)・2(3~4年)・3(5~7年)・2(8~9年)の4つのステージ」です。他県の義務教育学校では4・3・2の区切りが一般的ですが、本校は児童生徒の発達段階やステージごとの教育活動のしやすさ、児童生徒一人ひとりに目が届くことなどを考慮し、1~4年生を2つのステージに分けました。そして、各ステージの教育活動において、児童生徒の誰もがどこかで活躍できる場を設定することにより、リーダーシップやフォロワーシップを身に付けられるようにします。
2つ目は、「前期課程(小学校)からの段階的な教科担任制の導入」です。小学校高学年から学習内容が難しくなることや、前期課程(小学校)から後期課程(中学校)に進級する際、学校に適応できなくなる「中1ギャップ」という問題の解消を図ることをねらいとしています。そこで、専門教科の免許を持った教員が教える「3・4年生からの一部教科担任制(45分授業)」、「5年生からの完全教科担任制(50分授業)」を段階的に取り入れることにより、課題解決と学力向上を図っていけるようにします。
3つ目は、「1~9年生での異年齢交流」です。上級生に優しく接してもらい、大事にしてもらえたという経験、下級生に思いやりを持って接し、役に立てたという経験は、人と関わっていく上で、社会性の基礎となる大切なものです。異年齢交流を意図的・計画的に実施し、多様な児童生徒でふれあったり、協働したりすることにより、豊かな心や社会性を育てられるようにします。

これからも、学校、家庭及び地域の連携による教育活動を推進し、地域に根ざした学校、皆様から愛される学校となるよう努めてまいりますので、あたたかいご支援とご協力をよろしくお願いいたします。


太田市立北の杜学園 校長 関口 義明