体育館で行われた演劇教室は、『劇団えるむ』のみなさんと韮川西小の児童が協力して

舞台をつとめました。演目は『べっかんこオニ』です。
まずは校長先生のお話から。

みんなよく聞いているかな?
児童が体育館裏から登場!

さっそうと走りながら舞台へ向かいます。
      
舞台の上に集まった児童が、劇団のみなさんと歌っています。






原作:さねとうあきら

【作品の特色】

 * 能(のう)・狂言(きょうげん)の様式を取り入れた現代劇です。

   舞台空間は能舞台を思わせ、狂言方式を取 り入れた演技は、

   日本の伝統芸能の楽しさ・美しさを堪能(たんのう)させます。


 * コロスが舞台の両サイドに控え、場面転換のための歌語りを

   したり、時には登場人物となり物語を進めます。


 * コメディア・デラルテ(中世イタリアの様式)を取り入れ、

   超自然界の住人である存在に 半仮面を使用します。



ものがたり



フエフキとうげに、一ぴきの鬼がすんでいた。


ゲジゲジまゆ毛が八の字にひらいて、ドングリまなこ。

すごいでっぱで、おかしな顔の鬼だった。

みんなから笑われて、ベッカンコ鬼とはやされて

それでも心は優しい鬼だった。

あつい夏のさかり、ベッカンコ鬼は山の墓場でユキに出会った。

鬼が見惚れるくらい美しい娘。

でも、目が見えないばかりにユキは里のわらしたちにいじわるされていた。

かわいそうにとベッカンコ鬼、ユキを山のなかへさらっていった。

怒ったユキはなにも食べない。

このままでは死んでしまう。ユキの為にした事だが・・・。

好かれようとすればするほど嫌われる。

ベッカンコ鬼は泣いた。悲しくて、つらくて泣いた。

しかたない、里にかえしてやろうとベッカンコ鬼は考えた。

ユキは鬼の優しさに、いつしか心がほだされて、鬼のカカになろうと決めた。

二人だけの幸せな日々。

幸せになればなるほど、大きなせかいが見たくなる。

優しいベッカンコ鬼の顔も見たくなる。ユキは目があきてえと思った。

谷間にたった一本だけある、目があく薬のリュウガン草。

だが呪いのかかったこの草は、見つけたばかりに命をなくすものもいる。

でも、ユキの為だとベッカンコ鬼、命がけで深い谷間へと降りていった・・・・


    


どんなお話しだったか、思い出したかな?
*尺八、琵琶、篠笛などの美しい音色で民話の世界をつくります。また、コロスたちによる 日本伝統楽器の生演奏も興味深い。

最後に舞台あいさつをする

『劇団えるむ』のみなさん。
 

児童から花束贈呈。

いろいろと考えさせられるお話しでしたね。

 まだまだ暑いです。熱中症には気をつけてください。